“世界一”のアルパカセーターをつくる「THE INOUE BROTHERS…」特別講義を実施

「THE INOUE BROTHERS…」の兄・井上聡氏による特別講義が実施されました。

今回の講義では、「『僕たちはファッションの力で世界を変える』 ～”世界一”のアルパカセーターができるまで～ をテーマとして、さまざまな国や地域に赴き、土着の遺産・文化、また手工業に長けたコミュニティとの強い絆を築いてきた軌跡や、社会背景についてお話しいただきました。

「THE INOUE BROTHERS…」はデンマークのコペンハーゲンで生まれ育った井上兄弟（兄・聡氏、弟・清史氏）によって2004年に設立。日本の繊細さと北欧のシンプルさへの愛を基本とした「Scandinasian」（スカンジナジアン）デザインを落とし込んだアイテムを展開しています。

最大の目標は、品質とデザインを通じて、責任ある生産方法について啓発すること。

ブランドの代名詞であるアルパカセーターは、南米ペルーで伝統的に飼育しているアルパカを、「ダイレクトトレード」と呼ばれる方法で生産者から直接仕入れ、製造しています。プロジェクト開始当初、生産者の方々は南米で最も貧しい方々でした。しかし、お二人が実地に赴き、対話をしながら行われたこのプロジェクトにより、豊かな生活だけでなく、仕事への誇りを抱いてもらうことができたそうです。重要なのは、ただ仕事を与えるだけでなく、信頼関係を構築することであるとお話しされ、学生たちにとって、今後のビジネスの在り方を改めて考えるきっかけとなりました。

クリエイティブの力を使って社会にポジティブな影響を与える”ソーシャル起業家精神”が大切だと聡氏は言います。明確なブランドポリシーを掲げるだけではなく体現し、兄弟で手を取り合ってプロジェクトを大きくしてきた経緯から、学生たちに向けて「一人でやらずに、励まし合える仲間をつくるといい。すると、何度失敗しても、どん底になっても、勇気が出るし、立ち上がる元気をもらえる」と、アドバイスいただきました。