2021年4月を迎えて:新学期へのメッセージ

2021.04.01
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国際ファッション専門職大学
学長 近藤 誠一


新入生のみなさん
すべての在校生、保護者の方々、そしてすべての教職員の皆さん

いよいよ令和3年の新学期です。
今年も桜が満開です。

新型コロナの感染拡大防止のために、身を挺して日夜働く方々、日常生活から隔離されて戸惑う方々、差別や分断という人間の醜い側面に苦しむ方々・・・
個人も社会も、経験したことのない事態と格闘する中で、自然は何ごともないかのように春を運んできました。

10年前東北の被災地で、瓦礫の中から延びた桜の枝に、花が咲いているのを見て感動したことを思い出します。自然の偉大さ、繊細さには、人間の文明の及びもつかないものがあります。

しかし人間にも自然に匹敵する底力があります。それは文化芸術の分野に見出せます。 ペスト(黒死病)がヨーロッパを席巻し、3人に1人が亡くなったと言われる14世紀に、芸術界にひとつの出来事が生まれました。それまでの芸術とは、壁画や大聖堂のような不動産中心に表現され、鑑賞するために人々はそこに観に行くことが前提でした。しかしペストの感染を防止するため、人びとは一か所に集まることを避け、家に持ち、避難のために持ち出せる芸術を求めるようになりました。それが絵画や壺などの新しい表現分野の拡大をもたらしたのです。

ひとは危機に遭遇しても、美を求める想いを諦めることなく、むしろそれを乗り越えて、新たな生活様式を生む力に変えることができるのです。瓦礫の隙間から顔を出した桜の花のように。

いまわたしたちが直面しているコロナ禍が、いつ、どのように終息するかは誰にも分かりません。しかし確実に言えることは、私たちの文化芸術への想いが、新しい生活様式への歩みを刻んでくれることです。

みなさん
ファッションについても同じことが言えます。わたしたちは、21世紀の人類社会がパンデミックを乗り越えて、どのような生活スタイルに向けて進んでいくのかを、自分の目で見ることができるのです。否、それだけではなく、そこに自らを投じ、貢献していけるまたとないチャンスなのです。

教職員と学生が一体となって、ファッションがもつ潜在力を十二分に発揮して、新しい時代をともに切り開いていきましょう。

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