2月17日(土)オンライン公開講座を開催 『ファッションビジネス、未来への展望』

【登壇者メッセージ/プロフィール】

スタディスキルから社会につなぐビジネススキルへ
──実習成果とプロセスを通じて

講演者：大島一豊
国際ファッション専門職大学国際ファッション学部
名古屋ファッションクリエイション・ビジネス学科教授／MBA in Design

専門職大学は、「特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論、そして実践的なスキルの両方を身につけることが出来る大学」（文部科学省HPより）とされており、今回、その実現に向けたカリキュラム・デザインとその成果を考察したい。2019年4月に開学以来、実務家教員として時代を牽引するビジネスリーダー育成のための実務実習に取り組んできた。
実習のスタイルは、コンテスト型、インターンシップ型があるが、それらに加えて新たに企業の社員と学生たちが一丸となって進める「協働型プロジェクト」や、学生たちが企業の業務をまるごと請け負う「経験型」などを実践してきた。それぞれの目的と概要、学生たちの声も取り入れながら得られた学修成果を検証する。特に専門職大学の特徴のひとつである３年次の臨地実習600時間をいかにデザインし、実践してきたかを再確認するとともに、これからのビジネス実務教育の資としたい。

＜プロフィール＞
1981年東海大学文化社会学部広報メディア学科卒業。2006年宝塚造形芸術大学大学院デザイン経営研究科デザイン経営修士（専門職）修了。大学卒業後、マーケティング企画会社、株式会社朝日広告社を経て2004年に起業。有限会社マーケティングメソッド研究所代表取締役。デジタルハリウッド大学大学院客員教授などを経て2019年4月より現職。主な著書に『デジタル・メディア・ブランディング』（2023年）、『企業ブランディング』（2010年）などがある（いずれも中央経済社）。日本ダイレクトマーケティング学会（関西部会副部会長）、日本広報学会、感性工学会、ファッションビジネス学会、一般社団法人CCO国際交流研究所理事。

ニューフロンティアを切り拓く
──SDGｓとファッションビジネス

講演者：髙原昌彦
国際ファッション専門職大学国際ファッション学部
大阪ファッションクリエイション・ビジネス学科准教授

2015年9月、国連総会でSDGｓ（持続可能な開発目標）が採択された。そのため政府や自治体、企業、非営利団体、大学などで様々な取り組みが展開されるようになった。ファッション業界も「CSR（企業が組織活動を行うにあたって担う社会的責任）」の視点から【環境】や【ローカリズム】といった公共に資する企業活動の在り方に本格的に向き合わざるを得なくなった。
各企業の悩みは「いったい何から始めればいいのか？」ということである。その際に私が提言していることは、今ある取り組みからできることを考えるということだ。具体的には「いいと思う」「社外に説明するときにワクワクする」をみつける（これがわが社の自慢。私がワクワクすることをみつけてみる）。
そういった視点のもとに、私がインタビューした、ある企業の取り組みの事例紹介や、繊研新聞社の記事に取り上げられた各議業の事例を紹介。ニューフロンティアとして今後求められる、持続可能な循環型社会へと歩む道を模索する一助としてもらいたい。

＜プロフィール＞
京都産業大学法学部法律学科卒業、法学士。1982年、株式会社ワールド入社。品質管理（素材事前検査・製品検査）を担当。同時にファッション専門学校で企業派遣講師として商品学を講義。その後、企画・営業・生産・企画MDを手掛ける。2021年独立。ファッションコンサルタント事務所「A.P.office」を開設。アパレル企業10社と契約し企画開発・生産・販売におけるコンサルタント業務やファッションライターとしての活躍の傍ら、甲南女子大学文学部メディア表現学科特任講師、大阪成蹊大学芸術学部非常勤講師として、ファッションビジネス論・ファッションマーケティング論・ファッション開発論・ブランド論・素材論などを講義。ファッション専門学校でもファッション企画・素材・生産・販売などの各分野をレクチャー。さらに、2019年より国際ファッション専門職大学准教授に就任。ファッションビジネス界において幅広い人材の育成に貢献している。主な著書に『Q＆A 現場で活きるアパレル素材の基礎知識』『新版Q＆A 現場で活きるアパレル素材の基礎知識』『新鮮！ファッションビジネス入門』（いずれも繊研新聞社）などがある。